DPC準備病院の募集、6月から

 入院費の包括払い(DPC)への参加を新たに希望する病院(2008年度DPC準備病院)の募集が6月から始まる。今年度に実施する「DPC導入の影響評価にかかる調査」の新規募集が5月21日の中央社会保険医療協議会・診療報酬基本問題小委員会で了承されたことを受け、厚生労働省が今後のスケジュールを発表した。

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 厚労省によると、募集期間は6月上旬から2週間程度で、申し込みの方法や調査内容などは同省のホームページに掲載する予定。参加できる病院の基準は、(1)看護配置基準が10対1以上である一般病棟を有する急性期病院であること(2)診療録管理体制加算を算定しているか同等の診療録管理体制を有すること(3)標準レセ電算マスターに対応したデータの提出を含め「7月から12月までの退院等患者にかかる調査」に適切に参加できること―の3点。
 ただ、(1)については「10対1以上を満たしていない病院は、満たすべく計画を策定すること」としている。

 DPCをめぐっては、導入する病院が増加したことに伴い、不適切な診療報酬の請求が問題となっている。このため、今年度の調査では病院が提出するデータの質を向上させることに重点を置き、詳細なデータ分析を行う方針。具体的には、一般病棟から療養病棟などに「転棟」した時点でもデータの提出を求めるほか、「4−7日以内の再入院」「外来で実施できる治療を入院させて実施している場合」などについて引き続き調査する。

 今年度の調査に参加することが既に決まっている病院は、▽03年度DPC対象病院(82か所)▽04年度同(62か所)▽06年度同(216か所)▽06年度DPC準備病院(371か所)▽07年度同(697か所)―の計1428病院となっている。
 昨年度の募集では、約700病院が新たに参加してDPCの拡大に拍車が掛かったが、厚労省はDPCのルールを見直す方向で動き始めているため、今回の新規募集にどれぐらいの数の病院が参加するのかが注目されている。


更新:2008/05/23 12:27     キャリアブレイン

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