朝青龍「汚ねえ、あいつ。びっくりした」

　朝青龍の連覇が絶望的になった。千代大海の捨て身の変化についていけず、前のめりになって転落。琴欧洲とは３差がついた。前日の相撲で痛めた左腰にテーピングをしての出陣。「（腰の痛みは）多少影響あるかも、残りしっかりやって勝っていきたい」と語ったが、出番前の支度部屋では馬主の近藤利一氏と談笑するなど、いつもの闘志は影を潜めていた。帰り際も表情はさえなかったが、相手の変化には「汚ねえよ、あいつ。びっくりした」と吐き捨てた。

　≪なりふり構わず千代大海≫不調の千代大海が２敗で優勝争いに踏みとどまっていた朝青龍を突き落としで破り、波乱の主役を演じた。左に変化する注文相撲でなりふり構わず勝ちにいった。「張り差しがくるんで早めに動いた。右から強引に（突き落としに）いけたかな」。来場所は史上最多の通算１２度目のカド番が決まっているが、師匠の九重親方（元横綱・千代の富士）から「みっともない相撲は取るな」とゲキを飛ばされ、大関の意地を見せた。