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05/22-14:01--岡山市立市民病院07年度決算見込み　５年連続黒字達成　「本業」で１億円改善　せのお、金川はカバーし切れず

　岡山市病院事業（３病院）の０７年度決算見込みがまとまった。市民病院（同市天瀬）は、医業損益が１億円以上改善し、５年連続の黒字を達成。しかし、せのお病院（同市妹尾）、金川病院（同市御津金川）の損失が拡大し、全体では２年連続の赤字決算となった。 　市民病院は、医業収益が６８億２１００万円で、前期比２・０％増。うち入院収益は同２・９％増、外来収益は０・７％減で、延べ患者数は、入院１２万３７１４人（前期比２・１％増）、外来１６万９１１３人（同７・４％減）だった。 　診療科別では、内科、整形外科、脳神経外科、眼科などが伸びたが、医師の減少で耳鼻咽喉科が大幅に落ち込んだ。 　医業費用は同０・５％増にとどめた。うち給与費は同１・８％減だが、研究研修費は１９・３％増を確保した。 　この結果、医業損益で９９００万円の利益を計上。前年度は医業損益が１９０万円の赤字となり、特別利益で何とか黒字決算を維持したが、今年度は２年ぶりに本業で黒字を出した。 　医業外収支は２２００万円の赤字、特別収支も２２００万円の赤字で、純損益は５４００万円の黒字となった。 　純損益をみると、せのお病院は１億１千万円の損失を計上し、赤字を２９００万円拡大。金川病院も４９００万円の損失で、１５００万円の収支悪化となった。 　この結果、３病院全体では、約５００万円改善したものの、１億５００万円の純損失を計上した。 　一般会計負担金は、市民病院が５億３４００万円で同２・９％減、３病院が８億５００万円で同１・９％減。 　２１日の市議会保健福祉委員会（酒見寛委員長）で渡邉唯志病院事業管理者は、せのお、金川病院の改善が今後のポイントと指摘。「何か特殊性を出さないといけない。優秀な医師を確保すれば、経営はおのずと改善すると思う」との見解を示した。 　同市の病院事業は、１９９９年度に１０億円を超える赤字を出したが、２０００年７月に地方公営企業法全部適用へ移行、榊原宣病院事業管理者が就任してから、収支は急激に改善した。 　０４年７月に現在の渡邉病院事業管理者に交替し、０３年度から３年間は１千万〜５６００万円の純利益を確保していた。しかし、３・１６％の診療報酬マイナス改定があった０６年度から再び赤字に転落。せのお、金川病院の損失を市民病院が支えきれない状況に陥っている。 　一方、市民病院の老朽化、狭あい化は解消されないまま。１３日から岡山大との保健医療分野での連携協議が始まったが、２年近く議論されている建て替え問題は決着していない。 　２１日の保健福祉委員会では渡邉病院事業管理者が、中国・四川省の大地震に触れ「地震は予告なしにやってくる。市民病院に耐震性はない。最大の被害者にならないよう希望している」と述べた。

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