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2008年5月23日

 1内閣1仕事、という。時の政権は、後世に評価される仕事をせめて1つ残すのが願いとか

小泉さんなら、郵政民営化であろう。次の安倍さんは「美しい国」を掲げていろいろやろうとしたけれど、何が残ったのだろう。支持率が下がり続ける福田内閣は、消費者行政を強化する「消費者庁」実現に取り組んでいる。その素案がまとまった

消費者の声を吸い上げる窓口を一本化し、縦割り行政の弊害を改めて強い権限を持つ組織をつくりあげるという。青写真が立派なだけに、逆に先行きが心配になる。縄張り争いの得意な官僚が、既得権益をどこまで手放すだろうか

1内閣1仕事は、竹下さんが口にしたせりふだと記憶する。全国の自治体に1億円をばらまいた人だが、あまり芳しい評価は残さなかった。「歌手1年、総理2年の使い捨て」の迷?ぜりふを吐いた人でもある

福田さんは、1年にも満たぬ7月の洞爺湖サミットを花道にした降板もささやかれている。苦境にある人を励ますのは、わが日本人の美徳とするところだが、果たして「1仕事」をなしとげる時間と馬力はあるのだろうか。


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