【5月22日16時56分更新】
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◎「誤使用」痛い目に コンタクトレンズ、角膜炎患者が10倍

国内使用者は1500万人以上とされるコンタクトレンズ。誤った使い方で病気になる人も増えた=金沢広岡3丁目の中川眼科クリニック
国内使用者は1500万人以上とされるコンタクトレンズ。誤った使い方で病気になる人も増えた=金沢広岡3丁目の中川眼科クリニック
 コンタクトレンズの正しい使用、保存法を守らないために起こる角膜感染症が、石川県 内で急増している。付け心地の良いソフトレンズで気付かずに角膜を傷付け、そこにアメ ーバなどが入り込んで発症する例が多い。コンタクト使用者の増加もあって患者はここ数 年で従来の十倍になったといい、眼科医らは頭を抱えている。

 北陸各地から重い症状の患者が集まる金大附属病院の眼科外来には、数年前まで一年に 一人程度だったアカントアメーバ角膜炎の患者が最近は一カ月に一人の頻度で訪れるよう になった。

 アカントアメーバは不衛生な保存液や容器の中で繁殖した場合、レンズの装着によって 角膜に感染し、激しい痛みを引き起こす。治療に時間がかかり、失明することもある。

 同病院の小林顕医師によると、アカントアメーバ角膜炎の患者は十―二十代後半が中心 で「二週間使い捨てのレンズを一年間付けていたり、保存容器を交換しないなど説明書に 書かれた使用法を守らない人がほとんど」。実際に失明した患者もいるという。

 県眼科医会の中川寛忠会長や小林医師らは「レンズを装着したまま寝るなど角膜が傷つ く使用は避け、保存容器は毎日洗って乾かし三―四カ月で新品に取り替えて」と使用者に 自覚を促している。


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