鳥取市の県立中央病院(武田倬院長)で昨年8月、手術を受けた岩美町の60代女性の腹の中に直径7ミリ、長さ10センチのシリコン製のチューブを置き忘れる医療過誤があったことが21日分かった。再手術ですでに取り出しており、賠償金18万円を女性に支払うことで和解が成立しているという。
県病院局総務課によると、術後の経過を診るため今年1月にレントゲン撮影をした際にチューブが見つかった。チューブは腹部内の血液やリンパ液を体外に出すための管で、2本取り付けていた。排出量が少なくなったため短くして約2センチを体外に出してガーゼで包んでいたが、1本が体内に入ってしまった。医師は、2本とも除去したと思いこんでいたという。【遠藤浩二】
毎日新聞 2008年5月22日 地方版