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裁判を“生中継” MSN産経ニュース「法廷ライブ」 (2/6ページ)

2008.5.16 09:22
このニュースのトピックス法廷ライブ

 ■出版、判決アンケ…新たな取り組み続く

 法廷ライブが公判1回あたりに流す情報量は膨大だ。例えば夫を殺害してバラバラにして捨てた三橋歌織被告(1審懲役15年判決、控訴)の被告人質問が行われた第6回公判(2月7日午前10時〜午後2時37分)を報じた法廷ライブの文字数は約2万4000。これを紙の新聞に収容しようとすれば、実に5ページ分に相当する。

 紙面という制約のある新聞は、初公判や判決といった大きな節目以外の公判では、素材(審理)の内容を絞り込み、ニュース性の高いエッセンス部分を報道する。逆に法廷ライブは素材を最大に生かすことを意識しており、ありのままの様子をその通りに伝えることを第一義としている。

 両者の差は、媒体面積は有限ながら一覧性に優れた紙と、収容量が無限であるネットというメディアの性格の違いによる報道スタイルの差だ。

 両者は対立するものでなく、むしろ補完しあうものと産経新聞は考えている。1審全公判を法廷ライブで報じ、判決が出た秋田連続児童殺害事件と「セレブ妻」夫バラバラ殺害事件について、全記録をそれぞれ出版し、ネット報道を今度は一覧性と記録性に優れた紙媒体(本)で収録した。

 また4月には、セレブ妻バラバラ事件の判決を前に、法廷ライブを読んだユーザーに「判決」を考えてもらうなど、裁判員制度を意識して問題提起を伴う新しい試みを行っている。

 ■開始13分で130万ヒット

 法廷ライブへのアクセスは高水準が続く。MSN産経ニュースを運営する産経デジタルによると、被告の精神鑑定を経て再開された「妹バラバラ事件」の4月21日の法廷ライブは、開廷直後わずか13分間の様子を伝える1本目の記事がいきなり130万ヒットを超える爆発的アクセスを記録。被告の責任能力が注目を集めた「セレブ妻バラバラ事件」の3月12日の被告人質問の核心部分でも、短時間で十万単位のヒットを連発するなど、毎回読者の高い関心を呼んでいる。

 「法廷ライブを興味深く読んでいる」と言う滋賀県の司法書士、下堂直樹さんは「従来の報道では裁判の1場面や結果しか分からないが、法廷ライブでは検察、弁護側の攻防が臨場感とともに伝わってくる。めったに法廷に行かない人には『取っつきやすさ』もあると思う」と話す。そのうえで「1つの事件が秘めるさまざまな背景や事情を知ることができ、情状面などを考えることもできる」と評価している。

 一方で、検察のある現職幹部は「裁判員制度を前に、国民の意識を喚起するという点ではいい面もある」と法廷ライブを評価する半面、「証人が法廷に出にくくならないようにするなど、プライバシーに関する情報の公開には十分配慮してほしい」と注文をつけている。

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