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診療費滞納:厚木市、7人提訴へ 2簡裁に少額訴訟--県内公立病院で初 /神奈川

 厚木市は21日、市立病院の診療費などを滞納している患者7人に計約272万5325円の支払いを求める少額訴訟を来月、厚木、平塚の両簡裁に起こすことを明らかにした。病院経営を圧迫する診療費滞納問題で、即日判決が出る少額訴訟に乗り出すのは県内公立病院では初めて。

 同病院の診療費などの滞納は02年度以降の5年間で累計2349件、8765万2312円に上る。病院はこれまで支払う能力がない患者に対し、窓口で公的助成制度などを紹介してきた。しかし、診療後に未払いで無断帰宅したり、虚偽の住所、氏名で受診するケースもあったという。催告や戸別徴収に加え、支払い督促の法的措置をとってきたが、滞納が比較的高額で悪質な滞納者には提訴に踏み切ることにした。

 7人のうち平塚市の30代女性は06年10月末から1週間、出産のため産婦人科に入院し、出産費用と新生児の治療費計53万3835円を滞納。出産育児一時金で支払うと約束しながら、再三の催告にも応じなかったという。

 少額訴訟は、60万円以下の金銭支払いを求める場合に限り、1回の期日で審理を終えて判決を下す手続。原告は判決などに基づく債権の強制執行申し立て、被告は判決に対し2週間以内に異議申し立てができる。市病院事業局は「今後も誠意のない滞納者には、まじめに払っている人との公平性を考え、支払い督促と少額訴訟を併用して対応したい」としている。【田中義宏】

毎日新聞 2008年5月22日 地方版

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