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バターがない!長引くかも 最低輸入枠前倒し 増産…効果見えず

5月22日8時2分配信 産経新聞


 国内のバター不足が解消されない。農林水産省による大手メーカーへの在庫放出要請も効果なし。一方で、飼料高騰を理由に値上げが相次ぐが、値上がり以前に一般消費者には商品が手に入らない状況だ。原料の生乳を急に増産することは難しく、品不足解消のメドは全く立っていない。

 スーパーの多くは、バターの購入を「お一人様1点限り」とする点数制限を余儀なくされている。食品スーパーのライフコーポレーションは4月から点数制限を始めたが、それでも棚が空になる日があり、「生産者に安定供給を求めるしかない」と困惑する。

 品不足を警戒し、独立行政法人の農畜産業振興機構は、平成20年度分の乳製品の最低輸入枠の1回目の輸入を4月に前倒しした結果、4000トン分が徐々に入り始めている。農水省も4月末、大手乳業メーカー4社に在庫の緊急放出と増産を要請。4社は手持ち在庫を切り崩し、5月分として、月間消費量の2割弱に相当する計230トンの増産に入った。農水省は「これで品薄は改善される」(若林正俊農水相)と胸を張ったが、今のところ効果は出ていない。

 バターが店頭から消えたきっかけは、輸入品の業務用バターの高騰と供給不足がきっかけだ。

 雪印乳業の高野瀬忠明社長は「海外からの油脂調整品が品薄になり、菓子や製パン業者が国産バターに注目。国産業務用だけでなく、家庭用の20%程度が業務用に購入されているとみている」と指摘する。

 国産バターの原料になる国内産の生乳は18年春に消費の落ち込みによる供給過剰で大量に捨てられる事態になり、生産者団体は減産に踏み切った。仮に乳牛を増やしても生乳の増産には2年程度かかると指摘されている。

 国産のカットバターを使用している大手外食チェーンなどは「仕入れに問題ない」としており、大口先への供給は回復しているようだ。ただ、一般消費者向けの品不足の長期化は避けられず、関係者からは「農水省の政策判断ミス」との声も上がっている。

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最終更新:5月22日8時33分

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