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【外信コラム】マーライオンの目 亡命チベット人の五輪

2008.5.22 02:59

 北京五輪に参加できない亡命チベット人のための“もう1つの五輪”が今、インド北部ダラムサラで開催されている。先日、ダラムサラを訪れた際、この「チベット五輪」の主催者代表、ロブサン・ワンギャル氏(38)に会った。

 「大会のスローガンは“1つの世界、たくさんの夢”です。どこかで聞いたことはありませんか?」

 北京五輪のスローガンというのが「1つの世界、1つの夢」だった。「チベット五輪」が掲げる「たくさんの夢」に、チベット人が望む「独立」や「高度な自治」への願いが込められているのは言うまでもない。

 参加者は、インドに暮らす亡命チベット人男女各15人で、100メートル走、やり投げ、競泳など10種目の競技が25日まで行われる。ワンギャル氏がインターネットで寄付を呼び掛け、実現にこぎ着けたのだという。

 「私たちチベット人は(チベットを代表して)北京五輪に参加できない。私たちも参加して五輪の精神を分かち合いたいだけなのです。決して北京五輪への抗議ではありませんよ」

 ニヤリとしながらワンギャル氏が念を押すのは、インドではチベット人による反中国の政治活動が事実上認められていないためだ。

 チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世は欧州を歴訪中で、「チベット五輪」観戦の予定はないという。(藤本欣也)

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