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【神奈川】

燃えにくく、ぬれても丈夫!?紙 加工品 デビュー うちわ、ブックカバー、飛行機…エコ製品としても注目

2008年5月21日

「超越紙」や加工技術を使った商品の数々。中央は全国で初めて販売される実験用スペースシャトル形紙飛行機の同型機=横浜市で

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 耐水性、耐熱性を高めるよう加工した「超越紙」などを素材とする新製品が二十一日、横浜市西区の横浜高島屋「ヨコハマズベストコレクション(YBC)フェア」で店頭に初お目見えする。東大の宇宙紙飛行機実験にも使用された紙で、ブックカバーやうちわなどの製品は焼却しても有害物質を発生せず、エコ製品としても注目されそうだ。 (松平徳裕)

 加工技術は、正月飾り製造で国内トップシェアの飾一(横浜市鶴見区・岩宮竜〓社長)が開発。紙や布、木などに特殊な液体をスプレーして繊維をガラス質化させ、撥水(はっすい)性を高める。油や薬品汚れにも強く、光透過性や通気性は保つ。

 紙は、スペースシャトル形紙飛行機を宇宙から大気圏突入させ、燃えずに地上に戻す可能性を探る東大の風洞実験にも登場。マッハ7(秒速約一・二キロメートル)の気流内で十二秒間、最高約二百度にさらされても、燃えないことが証明された。

 製品は、飾一が製造したうちわやブックカバー(有隣堂)、横浜市の技術交流・商品開発グループとクリエーターらがデザインしたトートバッグ(近沢レース店)など。

 スペースシャトル形紙飛行機の同型機も全国で初めて販売。シリアルナンバー入りの台座付きで一機一万円、五十機限定の予定。

 飾一は「ぬれても丈夫。環境にやさしい製品として使ってもらえれば」と話している。同フェアは二十六日まで。

※〓は、にんべんに吾

 

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