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自殺男性の吐いた物から有毒ガス 46人体調不良 熊本

2008年05月22日06時06分

 21日午後10時50分ごろ、熊本市長嶺南2丁目の熊本赤十字病院で、農薬を飲んで自殺を図り運ばれた熊本県合志市の農業男性(34)が治療を受けている最中に嘔吐(おうと)し、吐いたものから塩素系の有毒ガスが発生。医師や看護師、患者ら計46人が体調不良を訴え、救急の受診中だった女性(72)が重症。治療にあたった女性研修医ら5人が呼吸困難を訴えるなどして、市内の別の病院に運ばれて処置を受けた。男性はまもなく中毒死が確認された。

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ロビーで治療を受ける患者=22日午前3時51分、熊本市長嶺南2丁目の熊本赤十字病院

 同病院によると、同病院の救命救急センターには医師や看護師、患者ら約40人がおり、医師らはこの男性の体内から薬を出そうと鼻から管を差し込んで吸引を始めたところ、男性が嘔吐した。男性は自宅でクロルピクリンを飲んだとみられ、一部が気化したらしい。クロルピクリンは殺虫剤などとして使われ、有毒な気体を発するという。

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