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05/21-19:21--県水産振興プラン　養殖ノリ、カキ不作受け改訂案　色落ち対策や環境修復　生産目標は下方修正

　３年連続で過去最悪となった養殖ノリやカキの不作を受け、岡山県は「県水産振興プラン」の改訂案をまとめた。生産目標は下方修正されたが、不作の主な要因となった色落ち被害の軽減など新たな施策を盛り込み、苦境に立つ県内漁業のテコ入れを図る。６月18日までパブリックコメントを行い、７月中の成案を目指す。 　０１年度に策定された現行のプランでは、１０年度の漁船漁業、養殖ノリ、カキの生産目標を計１２７億８７００万円に設定。 　しかし、ノリ、カキの不作で、０７年度は計６６億１３００万円と目標の５割程度に低迷。達成が困難なため、０６年から現状、課題の分析を行ってきた。 　改訂案は、１６年度を目標に再設定したが、海水温上昇など自然条件悪化のため、生産目標を計１００億円に下方修正。「岡山の海と川の豊かな恵みを回復させる」など３点の基本目標は踏襲、新たな施策は４５項目に及んだ。 　ノリの生産対策では、栄養分を補う施肥技術、河川水の最適利用、処分方法の検討など、色落ち被害の軽減策を強化。養殖実態に応じた経営体の協業化、県内外への直販展開、生産者情報の明確化などブランド化事業も推進する。 　カキ対策では、ノロウイルス検査など衛生管理を徹底し、地元での消費拡大、首都圏への新たな市場展開を目指す。県水産試験場での浄化技術開発、主要漁場の虫明湾の水路拡張も行い、ノリ生産からの転業者には技術指導を支援する。 　また、漁業者の経営安定化に向け、加工販売体制の整備、漁協組織の市場外流通に取り組むほか、小規模漁協の再編・整備を進める。 　海域環境の修復も図り、県内３大河川の河口域を中心に環境調査を実施し、栄養分の動態モデルを構築する。 　県水産課は「自然条件の悪化で現状は厳しいが、漁業者、漁協、行政が共通意識を持ち、改めて魅力的な水産業を確立したい」としている。 　パブリックコメントの問い合わせは県水産課（電話０８６―２２６―７４４６）へ。

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