2008年5月21日 18時40分更新
岡山市の伊豫商事をめぐる事件で、うその書類などを使って大手都市銀行などからあわせて147億円の融資をだまし取ったとして、詐欺などの罪に問われている会社の元役員に対する裁判が岡山地方裁判所で開かれ、検察側は懲役14年を求刑しました。
詐欺などの罪に問われているのは岡山市の紙製品の卸売会社「伊豫商事」の元役員、大島敏昭被告(60)です。
起訴状などによりますと、大島被告は、ほかの元役員の男らと共謀して伊豫商事の取引先の「全農」の債務保証書などを偽造し、大手都市銀行など4つの銀行からあわせて147億円の融資をだまし取った詐欺などの罪に問われています。
21日、岡山地方裁判所で開かれた裁判で、検察側は、「全農の対外的信用を巧みに利用するなど大胆かつ巧妙な犯行で、金融機関に与えた被害額も過去に類を見ないほど大きい」などと指摘し、大島被告に懲役14年を求刑しました。
これに対し弁護側は、「金融機関が融資の際に伊豫商事の財務状況などをきちんとチェックしなかったため被害が拡大した」などと主張し、情状酌量を求めました。
判決は7月30日に言い渡される予定です。