宇宙航空研究開発機構は20日、月周回衛星「かぐや」が1971年に月に降り立った米アポロ15号の着陸地点を撮影、月面に残されたエンジンの噴射跡を37年ぶりに確認したと発表した。撮影画像を組み合わせて、アポロの宇宙飛行士が月面から撮った遠方の山や丘などの地形を忠実に再現することにも成功した。
アポロ15号は71年7月、月の表側の全長80キロメートル、深さ300メートルのハドレー谷の近くに降り立った。
かぐやは今回、月の高度約100キロメートルを回りながら搭載した地形カメラでこの付近を撮影。アポロ着陸時に噴射したエンジンの影響で月面が約200メートル四方にわたって変化した様子をとらえた。月面には大気がなく風も吹かないため、37年前にアポロが作った地形がそのまま残っていた。(00:56)