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【静岡】

《経済》 ヤマハが高級フォークギター発売 職人の技と最新技術が融合

2008年5月21日

新技術の採用で、新品なのにビンテージ商品に近い音を出せるヤマハの高級ギター=浜松市中区の浜松商工会議所会館で

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 ヤマハは20日、新品のフォークギターなのに、長年弾き込まれ、熟成された温かみのある音を出せる「ARE(アコースティック・レゾナンス・エンハンスメント)」という独自の木材改質技術を初めて施した新製品2シリーズ6種を発表した。1台1台を手づくりするギター職人の熟練の技と最新技術が融合、音楽ファンから注目を集めそうだ。発売は6月1日。

 AREは温度と湿度、気圧を高い精度で制御する密閉された装置を使う同社の独自技術。2004年に特許を取得した。この装置を使うと、ギターの主材料の木の物性を短時間で、長年弾き込んだギターと同様の状態に変化させられる。

 低音域は伸びが良くなり、中高域では弾いた直後の音量が向上するほか、耳障りな倍音成分が少なくなるという。高級ギターや特注ギターを生産する子会社のヤマハミュージッククラフト(浜松市南区飯田町)で組み立てている。

 「L36ARE」シリーズは37万8000円、「L26AREシリーズ」は30万4500円。両シリーズともボディーの形状が3種ずつある。前モデルの「L36」と「L26」は2004年からの4年間で計約2000台を販売した。新シリーズは年間計1000台と強気の姿勢を見せている。

 

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