大阪府救急医療対策審議会(会長・杉本寿大阪大教授)は20日、府内を8地域に分け、地域ごとに全診療科でその日の救急当番病院を決める「輪番制」の導入を承認した。府は輪番制に加わる病院を救急告示病院と認定し市町村が出す補助金の対象にする方針。12月の導入を目指す。
府は現在、救急告示病院の認定基準として年中無休で患者を受けることや、各診療科に2人以上の常勤医を置くことを求めている。輪番制に伴い、基準を緩和して当番日だけの救急対応を認め、常勤医も1人以上とする。
審議会では「本来は通年での患者受け入れが望ましい」「将来は(医師不足などへの)根本解決を考えてほしい」との意見が出た。
今後、従来は救急告示病院でなかった病院の輪番への参加や、地域ごとに不足している診療科を補う工夫が課題になるという。
一方、輪番制とともに導入検討を表明していた軽症救急患者からの時間外特別料金の徴収は、今後の検討課題とした。【渋江千春】
毎日新聞 2008年5月20日 大阪夕刊