10組中3組が離婚 韓国人カップルの10倍
昨年1年間、韓国で離婚届を提出した24歳以下の女性は約6万3000人。そのうち28%が外国から嫁いできた女性であることが明らかになった。韓国統計庁が発表した。
昨年離婚した24歳以下の外国人女性のほとんどは、東南アジア出身者だった。
「韓国人男性と東南アジア女性の結婚は、離婚率が高い」という通説は広く知られていた。統計庁の発表は、通説を数字で裏付けるものだった。
外国人妻に対する韓国社会の認識は歪んでいるのか。特に経済的に貧しい東南アジアの女性を、カネで買ってきた商品のように扱う事件は後を絶たない。
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国際結婚を斡旋する業者に反発する活動家たち |
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東南アジアの女性はかつて、“嫁不足”に悩む農村部に嫁ぐケースが多かった。最近ではソウル中心部でも「外国人妻を探します」といった広告を見かける。
「きれいな東南アジアの花嫁、ベトナム女性と結婚しませんか」、「初婚・再婚・障害者、誰でも結婚可能」、「クレジットカード歓迎」、「100%後払い制」等々といった具合だ。
外国人女性を商品のように扱うのは広告の文句だけではない。いわゆる「遠征お見合いツアー」では、商品の買い付けのようなことが行われている。
韓国人男性が現地に入り、結婚を希望する女性と面会し、結婚式まで行うツアーは、4泊5日ほどの日程で行われることが多い。韓国行きの飛行機に乗るまでに、新婦の家族に家電製品一式と持参金300万ウォン程度を差し出せば結婚成立という仕組みだ。
不自然な形の結婚であれ、10組のうち7組は順調に家庭を築いていく。ただし、残る3組はほどなく、離婚したり、新婦が家出したりなどして破綻を迎える。離婚率は韓国人同士のカップルの10倍に達する。
国際結婚をする韓国人は年々増加しており、珍しくなくなった。
保健社会研究院は4月、国際結婚に関する報告書をまとめた。外国人女性と結婚した韓国人男性は全体の9・1%(06年)。10組に1組は国際結婚ということになる。
農村部では、男性の40%がベトナム、フィリピン、中国のいずれかの国の女性と結婚している。数年後には、外国人妻との間に生まれた子供たちが大勢小学校に入学するというのに、外国人妻を「社会の一員」として受け入れることに対する拒否感や偏見はなくならない。
さらに、出身国や人種によって外国人を選別する風潮も根強く残っている。端的にいうと、白人には友好的だが、自分たちよりも肌が黒い東南アジア人には差別的になる傾向が強い。韓国よりも経済的に貧しい東欧から嫁いだ女性は、「白人花嫁」と呼ばれ、特別視される。
韓国人と結婚したのであれば、どの外国人も韓国人の配偶者であり、彼らの子供から見れば親である。日ごろは何かと親族を大切にする韓国人なのに、外国人を韓国社会の一構成員とみなすことすらできないようだ。
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