市の担当者(左手前二人)に詰め寄る、校舎が崩落し多数の児童が亡くなった小学校の保護者たち(21日午前、中国・四川省都江堰市で)=佐藤俊和撮影 |
【都江堰市(中国四川省)=大木聖馬】四川大地震で校舎が倒壊し、児童数百人が死亡した中国四川省都江堰市・新建小の児童の父母らは21日、「校舎倒壊は手抜き工事が原因だ」などと訴え、市当局への抗議デモを行った。
父母らは、仮設テントに臨時に置かれた市教育局に詰めかけ、テント3張りをなぎ倒したうえ、中にあるパソコンやプリンターなどをけったり地面にたたきつけたりして破壊した。
現場には警察官約300人が動員され、記者を含む外国メディアはすべて排除された。デモ参加者のなかに拘束者が出ているかは不明だ。
携帯電話の一斉メールでの呼びかけに応じた約300人の親が、同市内中心部の広場に午前9時(日本時間同10時)ごろから集まり始め、一様に「なぜ周囲の建物は壊れずに残ったのに、小学校の校舎だけが倒壊したんだ」「役人がわいろを受け取り、工事費を安く上げたから事故になった」などと怒りをあらわにした。死亡した子を思い出して号泣する親も続出した。
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