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「非暴力」の重要性訴える ダライ・ラマ、四川大地震に哀悼も
【ベルリン=黒沢潤】ドイツを訪問中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は19日、ベルリン・ブランデンブルク門前の政治集会で演説し、「非暴力」の重要性を訴えた。
集会には、支持者ら約2万5000人が集結。ダライ・ラマは「中国と平和な対話を行うことがどんなに重要かを人々に訴えたい」と強調。四川大地震で多くの中国人が犠牲になったことについては、「(チベット騒乱時からの)デモを数日間、見合わせるべきだ」と語った上で、中国人犠牲者に哀悼の意を示した。
ダライ・ラマはこれに先立って、ベルリンのホテルで、ウィチョレクツォイル独経済協力開発相と会談した。人権問題などについて意見交換した後、同相は「実りある会談だった」と振り返った。
ダライ・ラマと独政府要人との会談をめぐっては、シュタインマイヤー外相が中国政府の反発を懸念して事前に回避。「日程上の都合」を理由に挙げた。ケーラー大統領も同様の措置をとった。
昨秋、ダライ・ラマを独首相府に招き入れたメルケル首相は今回、外遊のため不在だった。