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【教育】分かりやすい教科書 大学全入時代に対応 イラスト満載、平易な文章 (1/2ページ)
「大学全入時代」に事実上突入し、学力低下が懸念される大学生に対応しようと、イラストを満載し平易な文章で分かりやすく解説したテキストが誕生した。一連のシリーズを発案、監修する渡辺利夫拓殖大学長は「学生の学力に見合った教材が必要だが、実際に使われている入門書は難しい。大学テキスト界に革命を起こしたい」と述べ、既刊の政治学を皮切りに、さまざまな分野で計20冊以上発刊しようと意気込んでいる。(小田博士)
≪記録残せるノート型≫
新テキストは法律関係や社会学関係の書籍で知られる老舗の出版社「弘文堂」(東京都千代田区)が刊行する「プレステップシリーズ」。第1弾は「政治学」(著者・甲斐信好拓大教授、B5判160ページ、1890円)。4月に3000部発刊した。
文体は「ですます調」で平易。高校までの教科書に使われる吹き出し入りのイラストも目立ち、「なぜ選挙があるのか」「なぜ人間は戦争をしてしまうのか」「地方分権とは何か」といった素朴な疑問に答えつつ、政治の基本的な仕組みから専門知識まで、段階を踏んで理解できる構成だ。
1年間を前・後期に分けて各期で授業を完結させる「セメスター制」に対応。「議会と政治家」「リアリズムとリベラリズム」「国家の多様性」「開発と民主化」といった重要テーマを厳選し、全12章の各章末には学習のポイントも掲載。講義1回ごとに学生の達成感が得られるよう配慮した。書き込みが出来るノート型のため、学習内容を残すこともできる。