韓国造船業界、LNG船設計技術開発に成功(上)
LNG船はマイナス162度の液体メタンを、荒れる海の中で長期間にわたり運搬する。液体メタンは少し温度が上がるだけでも急激に膨張し、爆発する可能性がある。こうした危険を取り除くには、船舶や貯蔵タンクに関する精密な設計技術が必要だ。現在、韓国のすべてのLNG船はフランスGTT社の設計に基づき建造されている。
韓国造船業界は昨年、韓国ガス公社の主導の下、現代重工業・サムスン重工業・大宇造船海洋などの協力で、宿願だったLNG船設計技術の独自開発に成功した。あとは世界の市場がその技術を検証する作業だけだ。
◆全長270メートルの「大型保冷ポット」
天然ガスの主成分はメタンだ。メタンは常温では気体だが、マイナス162度まで冷やすと液体メタンになる。気体の水蒸気が冷やされれば液体の水になるのと同じだ。
天然ガスを運ぶ際は、メタンガスを液体にする。こうすれば経済性が高まる。天然ガスを液体にすれば、体積は600分の1に減る。1回の運搬でより多くの天然ガスを積み、運ぶことができるのだ。目的地に到着したら、液体メタンを再び気体に戻し、需要先に供給する。
LNG船には普通、全長270メートル、幅・高さ共に各40メートルという巨大な液体メタン貯蔵タンクがある。造船業界ではこのタンクを「貨物倉」と呼ぶ。貨物倉は外気温とは関係なく、常に液体メタンをマイナス162度に保たなければならない。外気温が20度と仮定すれば、短くて1週間、長くて1カ月もの間、180度の温度差に耐えなければならない。例えて言うなら、LNG船は地上最大の「保冷ポット」ということになる。
一般的に言って、物質は温度が下がれば収縮し、温度が上がれば膨張する。LNG船の金属の船体にヒビでも入れば、LNGが漏れ、爆発する危険が高まる。爆発しなくても、かなりの量のガスが失われることは避けられない。
チョ・ホジン記者
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