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ガシャポン訴訟:誤飲で男児に障害、バンダイに賠償命令 鹿児島地裁「安全性欠く」

 「ガシャポン」などと呼ばれる玩具入りカプセルを誤飲し、重度障害を負った鹿児島市の男児(当時2歳10カ月)の両親らが、製造物責任法(PL法)に基づき、製造元のバンダイナムコゲームス(東京都)に約1億800万円の損害賠償を求めた訴訟で、鹿児島地裁は20日、同社に約2626万円の支払いを命じた。高野裕裁判長は「安全性を欠いていた」と構造上の欠陥を認定。玩具の大きさを定めた業界団体の基準見直しを迫る判断となった。原告側弁護士によると、玩具誤飲でメーカーに製造物責任を認める判決は異例。

 判決によると、男児は02年8月、プラスチック製の球状カプセル(直径40ミリ)を誤飲、低酸素状態などによる脳障害で自力で体を動かせない障害が残った。

 同社は、日本玩具協会作成の安全基準が3歳未満対象の場合に直径31・8ミリ以上と規定していることを挙げたが、高野裁判長は「事故防止には基準の直径では不十分」と指摘した。国民生活センターと同社によると、98年以降カプセルの誤飲事故は今回の1件のみ。【大塚仁】

毎日新聞 2008年5月21日 東京朝刊

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