「ガシャポン」などと呼ばれる販売機から出てくるおもちゃ入りカプセルを、2歳の時に誤飲した男児(8)が窒息状態になって重い脳障害などが残ったのは、カプセルの設計が安全性への配慮を欠いたためとして、男児と両親が製造元の玩具(がんぐ)会社「バンプレスト」(本社・東京都、現バンダイナムコゲームス)を相手取り1億800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が20日、鹿児島地裁であった。
高野裕裁判長は「設計上の欠陥があった」と製造元の過失を認め、約2630万円の支払いを命じた。
判決によると、男児は2歳だった2002年8月、鹿児島市の自宅で、直径4センチの球形カプセルを誤って口の中に入れ、のどに詰まらせた。一命は取り留めたが、全身にまひが残り、寝たきり状態になっている。
高野裁判長は「カプセルは、3歳未満の幼児がおもちゃとして使用することが通常予見された」としたうえで、「直径4センチの大きさは、3歳未満の幼児の口の中に入る可能性がある。球形で、のどに入り込みやすいことを考えれば、日本玩具協会の基準(直径3・18センチ以上)では不十分」と原告の主張を認めた。
バンダイナムコゲームス広報室は「判決文をよく読んだうえで控訴するかどうか、検討する」とコメントした。
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