「竹島は固有の領土」明記  指導要領解説書に

　日韓両国が領有権を主張する日本海の竹島（韓国名・独島）について、文部科学省は１９日までに、２０１２年度から全面実施される中学の新学習指導要領の解説書に「我が国固有の領土」と明記する方針を固めた。

　韓国の柳明桓外交通商相は１９日、重家俊範駐韓日本大使を外交通商省に呼び、即刻是正を要求。関係改善の兆しがみえる両国関係だが、竹島問題が火種になりそうだ。

　指導要領の内容を補足する解説書は、文科省が各教科ごとに編集、６－７月ごろにまとめる。指導要領と違って法的拘束力はないが、教員の授業指導の指針となっており、教科書も解説書を参考にして作成されることから、学校現場に大きな影響を与えることが予想される。

　また文科省は、中国が領有権を主張している尖閣諸島（中国名・釣魚島）についても「我が国の領土で、日中間に領土問題は存在しない」という政府の立場に即した記述を解説書に盛り込むかどうか、検討している。