バイオリン運搬時の注意点などについてご案内します。

　バイオリンを運搬する場合には、十分な注意が必要です。
　丁寧に、手で持ち運んだり、自分の車で移動する場合にはそれほど神経質にならなくて大丈夫でしょう。
　しかし、宅配便を利用する場合などは以下の点にご注意下さい。

　運搬時の振動や衝撃で、ボディ内部の魂柱が倒れたり動いたりしないよう、弦の張力を強くしなければなりません。
　しかしその逆に、運搬時の振動や衝撃でボディが割れないよう、弦の張力を弱くしなければなりません。
　そのため、調弦時より若干緩めた状態が良いでしょう。
　その際、糸巻きをきつめに食い込ませるようにします。
　また、万が一駒が倒れたときのために、ボディに傷が付かないよう、テールピース下部にクッション材となるものを挟んでおきます。
　それでも運が悪い場合には、魂柱の辺りでボディが割れることも、絶対に無いとは言えません。
　魂柱辺りの割れは致命的ですので、運送保険に加入することもおすすめします。
　いっそのこと、魂柱が倒れることを覚悟して、駒を外した状態にするのも安心かもしれません。

　運搬時に弓が所定の位置から外れ、ボディに傷を付けてしまう恐れもあります。
　バイオリン本体の上には必ずカバーをかけ、カバーが無ければなにか代わりのものをかけるのが良いでしょう。
　また、弓が外れないよう輪ゴムで止めておくのが良いでしょう。

　ケース内でバイオリンががたつく場合には、隙間にガーゼや新聞紙などを入れるのが良いでしょう。
　同じく小物入れ内の松脂もがたついて割れないようにします。
　また、あご当てがきつく締め付けられていないか確認しておくと安心です。

　このように、バイオリンの運搬はとても気を使います。
　なるべくならご自分で運ぶのが一番ですね。

　当店では、以上の内容を十分に気を付けて梱包し発送しておりますので、どうぞご安心してご利用くださいませ。