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モチベーションを創る技術

【6】ヒューマンスキルは必ず磨ける

ロールモデルを見つけてスキルを盗め!

 前回は、「ポータブルスキル」を「対人力」「対自分力」「対課題力」の3つのカテゴリーに分類して、自分の強みと対極にあるスキルを伸ばすことの大切さを解説しました。

 今回からは、1つずつのカテゴリーに焦点を当てて、その能力を鍛える方法を具体的に紹介します。

 まずは「対人力」
人に対するコミュニケーション能力です。他者と新たな関係を築く、良好な関係を維持する、関係を発展させる…などのヒューマンスキル全般を指します。

 すべての業務は他人との協働で成り立っています。対人力がなければ、他のスキルがどんなに優れていても、成長に限界が出てくるでしょう。それほど重要な、必須のスキルです。

 前回詳しく説明したように、「対人力」は8つの具体的な能力に分類できます。図1を見てください。

図1

図1

 左右に並んだそれぞれの力は対極の関係で、どちらかが強いとどちらかが弱い。両方を兼ね備えた人は滅多にいません。

 よって、「主張力」のある人は「傾聴力」を鍛えて、「否定力」のある人は「受容力」を鍛える…という具合にそれぞれを併せ持つと、自分の市場価値や評価がグッと高まります。(この「対極のスキル」についての考え方は、前回を参照してください)

「プロ」と「アマ」のヒューマンスキルの違い

 では、この対人力がビジネスのどのような場面で必要になるのか、具体的に考えてみましょう。

 ビジネスで他者と関わるシーンを分類すると、次の10シーンが挙げられます。すべてビジネスで必要な場面であり、ヒューマンスキルの基礎になるものです。

1.報告 2.依頼 3.拒否 4.相談 5.謝罪 6.説得 7.主張 8.支持 9.忠告 10.命令

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このコラムについて

モチベーションを創る技術

厳しい市場競争の中で、雇用形態が多様化した昨今、組織から選ばれる人材になるためにはどうすればいいのか――。このコラムでは、自分を1つの株式会社の経営者に見立てて、主体的にキャリアを形成し、モチベーションを高めていくための実践的な技術を解説します。

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著者プロフィール

小笹 芳央(おざさ よしひさ)

小笹 芳央

1961年生まれ。大阪府出身。早稲田大学政治経済学部卒業。1986年リクルート入社。人事部人材開発課長、組織人事コンサルティング室長、ワークス研究所主幹研究員を経て2000年にリンク アンド モチベーションを設立し、社長に就任。「モチベーションエンジニアリング」という独自の技術で、企業の変革コンサルティングを支援している。キャリアアップのためのビジネススクール「i-Company」の監修も務める。

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