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県看護職員の3割が採用辞退
県看護職員(看護師、助産師)の2008年春採用試験で、合格者142人のうち、3割に当たる42人が合格を辞退していたことが19日、分かった。人手不足を解消するため県は15人程度の追加募集を始めたが、応募は締め切り1週間前の同日時点で6人にとどまっている。学生の専門志向の高まりなどから転勤の多い県立病院は避けられる傾向が強まっており、県は危機感を募らせている。
07年度採用でも合格者157人中、51人が辞退している。同年度から県立と新潟市民、新潟大医歯学総合の各病院の併願受験が可能となっており、今秋の09年度採用試験でも大量辞退が懸念される。
看護師採用をめぐっては06年度の診療報酬改定で、入院患者に対して看護師を多く配置するほど報酬が優遇されるようになり、07年度採用で大病院による争奪戦が激化。影響を受けた病院が08年度も募集に力を入れていた。
県にとって深刻なのは応募者数の落ち込みだ。08年度採用の応募は183人で、前年度より43人も減った。試験日を複数の日程からの選択制とし、一時増えたライバル病院の採用規模も元に戻ったにもかかわらず、集まらなかった。
県は「へき地から高度医療まで多様な病院を経験し、能力を高めることができる」と県立の利点を強調している。
追加募集の試験日は31日、6月1日、7日のいずれか。7日は東京会場もある。今年4月1日時点で35歳未満の免許取得者が対象。問い合わせは県病院局総務課、025(280)5554。
新潟日報2008年5月19日
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