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ミャンマー「感染症の拡大が最も懸念」/一時帰国のNGO代表
- 社会
- 2008/05/19
ミャンマーの大型サイクロンの被災地で支援活動を行っている小児科医の吉岡秀人さん(42)が一時帰国し十九日、神奈川新聞の取材に応じた。「被災地では広範囲で下痢などの感染症の拡大が懸念されている」と語り、感染症の予防が最大の課題だと訴えた。
吉岡さんによると、ヤンゴン周辺の貧しい地域では子供に下痢や発熱の症状が出始めている。井戸を失った地域も多く「汚染されていない水源の確保が急務」と感じたという。
一方、被災地のうち交通環境が整っている地域は少しずつ落ち着きを取り戻している。幹線道路沿いでは当初、奪い合いを避けるためトラックは走行しながら食料を投げ落としていたが「いまでは停車して被災者に分配し始めている。食料が徐々に行き渡りつつあるようだ」。避難先から村に戻って自宅を修理する人も現れているという。
吉岡さんは非政府組織(NGO)「国際医療奉仕団ジャパンハート」(本部・大阪)と「海を越える看護団」(本部・東京)の代表で、十二日にヤンゴン入りした。二十三日に再び現地に向かう吉岡さんは「支援物資はなかなか被災の中心地へは届きにくいのが実情だ。こうした場所に日本の人たちの善意を届けたい」と話した。義援金の問い合わせは、看護団事務局電話03(3734)6206。
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