携帯電話機で世界大手の英ソニー・エリクソンの小宮山英樹社長は日本経済新聞記者と会見し、「主力である欧州市場と成長する新興市場のてこ入れが急務」と語り、販売網の整備などを積極的に進める意向を示した。一方、日本市場はNTTドコモ向けについて「来年から発売する製品の開発を休むことになる」と述べた。成長が続く携帯電話機の世界市場だが、同社の業績は急ブレーキがかかっており、強化地域を明確にして世界戦略を再構築する考えだ。
同社は昨年の携帯電話機市場で世界4位だが、主力の欧州市場は景気減速の影響で得意とする高機能機市場が縮小した。また、昨年に生産や開発拠点を相次いで設立したインドでは、「先行するノキアの壁が厚い」(小宮山社長)こともあり、苦戦している。2008年1―3月期は売上高が減少し、純利益は前年同期から半減した。(07:02)