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首相の口癖は「静かなる革命」
このニュースのトピックス:道路特定財源
福田康夫首相が道路特定財源の一般財源化や公務員制度改革への取り組みを「静かなる革命」と呼ぶようになっている。派手でなくとも改革を進める強い決意を示す意味で使っているが、改革に抵抗する「霞が関」や自民党には、その意気込みが、まだまだ浸透していないようだ。
17日、首相公邸を訪ねた公明党の太田昭宏代表に首相は、消費者庁設置への強い意欲を示す中で「静かなる革命」と発言した。
この発言は以前、自民党の中川秀直元幹事長も首相から聞かされたと、自身のホームページ(HP)で紹介している。
中川氏のHPによると、公務員制度改革をめぐり「福田首相はあるとき、私(中川氏)に『官僚に自己改革の気持ちを起こさないとダメだ』『静かなる革命をしたい』と語られた」という。中川氏は言葉の意味を「官僚の抵抗を巧みに封じ込める政治手法」と解説した上で、「官僚に自己改革の気持ちを起こさすことが、静かな改革の要諦なのだ」と強調している。
首相が「パフォーマンスで得点を稼ぐことが苦手」(首相周辺)な性格なのは周知の通り。だが、小泉純一郎元首相が郵政民営化などの改革で高支持率を維持してきた実績もあり、「革命」するぐらいの決意で改革を進めたいとの思いがあるようだ。
もっとも、太田氏は会談後、記者団に「首相の思考の根っこの部分を国民に話せば、相当納得していただける印象を持った」と述べた。「静か」なままでは「革命」の決意は浸透できないことを指摘した発言ともいえる。