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2008年1月15日

FreePWING のインストール

 cygwin へ FreePWING とそのパッチをインストールして、wikipedia-fpw を使うための準備をします。

Screen_001_2
 FreePWING のサイトからソースコードをダウンロードします。「ソースコードのダウンロード」へ進むとフォルダ内の一覧が表示されるので (画面は Firefox 3 Beta2)「freepwing-1.4.4.tar.gz」をダウンロードします。

Screen_002_2
 次は wikipedia-fpw のページで配布されている FreePWING のパッチをダウンロードします。ページの中ほどにある「freepwing-1.4.4+20071226.tar.gz」です。「+」以降の日付は、将来今回の紹介と異なる場合もありますね。作者さまによると随時改良しているようなので、Wikipedia 日本語版のダンプデータと合わせて、なるべく新しいほうを使わせて頂きましょう。

Screen_003_2
 ダウンロードしたふたつのファイルを cygwin のホームフォルダにコピーします。ホームフォルダとは、cygwin を起動したとき最初に操作対象となっているフォルダです。今回は「C:\cygwin\home\sohda」とします。

Screen_004_2
 cygwin を起動します。ターミナルウィンドウが開きます。緑色の文字が cygwin を使用しているユーザー名です。黄色の文字が現在の位置です。「~ (チルダ)」はホームフォルダにいることを示しています。cygwin のタイトルバーにも現在位置が表示されます。

Screen_005_2
 試しに「dir」コマンドを打ってみます。フォルダ内の一覧を表示するコマンドです。コマンドを入力してリターンキーを押します。先ほどのふたつのファイルがあることを確認してください。

Screen_006_2
 インストール作業の開始です。「tar」コマンドを使ってファイルを解凍します。

tar zxvf freepwing-1.4.4.tar.gz

 と入力すると、「freepwing-1.4.4.tar.gz」ファイルを解凍することができます。

Screen_007_2
 解凍が終わったら「dir」コマンドで確認してみましょう。さっきのものに加えて「freepwing-1.4.4」というフォルダができていると思います。

Screen_008_2
 「freepwing-1.4.4+20071226.tar.gz」も同様に解凍しましょう。

tar zxvf freepwing-1.4.4+20071226.tar.gz

 で解凍することができます。

Screen_009_2
 「dir」で確認しましょう。またフォルダができていると思います。

Screen_010_2
 次は「cd」コマンドでフォルダの中へ移動します。

cd freepwing-1.4.4

 と打つと「freepwing-1.4.4」フォルダへと移動できます。すると、黄色の部分が変化します。現在位置が変化したためです。タイトルバーの文字列も変化します。「~ (ホームフォルダの)」「/ (下の)」「freepwing-1.4.4」フォルダを開いているよ、という意味です。

Screen_011_2
 次は「configure」コマンドを使います。先ほど解凍したフォルダにいることを確認して、

./configure

 を実行します。これは、インストールに必要な makefile というものを生成するコマンドです。コマンドが見つからず画面のように処理が始まらない場合、cygwin のシステムに、必要なコマンドがインストールされていません。インストーラーを利用して「Devel」カテゴリをとりあえず全部インストールしてしまえば必要なコマンドが入ると思います。「configure」がなければ、大抵、以後の作業で使う「make」コマンドも入ってないと思います。cygwin を終了して、追加インストールの作業を行いましょう。

Screen_012_2
 「configure」コマンドで makefile を生成している様子。

Screen_013_2
 makefile ができたら、「make」コマンドでインストールの準備をします。

make

 を実行します。

Screen_014_2
 make の様子。

Screen_015_2
 終わったら、「install」オプションをつけてもう一度実行します。

make install

 として実行します。

Screen_016_2
 インストールの様子。

Screen_017_2
 「FreePWING」のインストールはこれで終了です。次にパッチを当てましょう。パッチファイルのインストール手順は、今の方法と全く同じです。まず「cd」コマンドでホームフォルダに戻りましょう。「cd」コマンドはフォルダ名を指定せずに実行すると、どこにいてもホームフォルダへ戻ります。

Screen_018_2
 「cd」コマンドで今度は「freepwing-1.4.4+20071226」フォルダへ移動します。フォルダ名を確認するために「dir」コマンドを用いてもいいでしょう。

Screen_019_2
 「configure」コマンドで makefile を生成します。

Screen_020_2
 「make」コマンドでインストールの準備をします。

Screen_021
 「make」コマンドに「install」オプションをつけて再度実行します。

Screen_022
 インストール終了。

Screen_023
 「exit」コマンドでターミナルを終了できます。右上の「X」ボタンをクリックしてもよいです。

Screen_024
 再びホームフォルダをのぞいてみます。先ほど「tar」コマンドで解凍したファイルやフォルダができていますね。インストール後はこれらのファイルは必要ないので削除してもかまいません。これらのファイルを用いてさまざまなファイルをシステムの各フォルダにコピー・作成し新しいコマンドを使えるようにするのが、今行ったインストール作業です。

 これで FreePWING とそのパッチがインストールできました。FreePWING を利用するツールが使えるようになります。

 以下は、今回のターミナルのコマンド入力作業の一連です。ダウンロードしたふたつのファイルをホームフォルダへコピーしたら、この順にコマンド入力しましょう。

User@Machine ~
$ tar zxvf freepwing-1.4.4.tar.gz
$ tar zxvf freepwing-1.4.4+20071226.tar.gz
$ cd freepwing-1.4.4
$ ./configure
$ make
$ make install
$ cd
$ cd freepwing-1.4.4+20071226
$ ./configure
$ make
$ make install
$ exit

 「wget」コマンドを使ってダウンロードもターミナルでしてもいいかも。Cygwin は Windows 上にあるので、Windows でできることは Windows でやったほうがとっつきやすいですけど。じぶんはファイルの解凍も Lhaz で済ませたクチ。