「反復帰論」再構築を/「5・15」シンポ
五月十五日の沖縄の本土復帰にちなみ、「沖縄・憲法・アジア」をテーマにしたシンポジウム「マーカラワジーガ?! 来たるべき自己決定権のために」(主催・5・18シンポジウム実行委員会)が十八日、県立博物館・美術館で開かれた。約五百五十人が参加、沖縄をとりまく現状や未来像についての各パネリストの話に耳を傾けた。
第一部は「〈反復帰〉の思想資源と琉球共和社会/共和国憲法草案の意義」と題し、沖縄大学准教授・屋嘉比収さんが講演した。
一九七〇年前後にジャーナリスト・新川明さんが提言した「反復帰論」や、八一年に詩人・川満信一さんが「新沖縄文学」で発表した「琉球共和社会憲法C私(試)案」を挙げ、「復帰後三十数年が経過し、住民の意識は変化したが、いまだに沖縄には日本の構造的差別がある。このような中で、いま一度、反復帰論を再構築し、次世代に接ぎ木していくことが必要だ」と強調した。
続いて「沖縄・憲法・アジア―その政治展望」と題した第二部では、起訴休職中外務事務官の佐藤優さんが講演。沖縄独立の可能性や道州制について持論を展開した。