3日午前11時半ごろ、東京都千代田区神田富山町のビジネスホテルの従業員から、「卵が腐ったようなにおいが客室からする」と110番通報があった。5階の客室の浴室で、20代後半の男性2人と女性1人が死亡しているのを消防隊員が見つけた。洗面台に薬剤を混ぜた跡があり、硫化水素を検出。警視庁万世橋署は硫化水素を発生させて自殺を図ったとみて、身元や3人の関係などを調べている。
調べでは、客室はツインの部屋で、3日午前11時のチェックアウトの時間になっても、宿泊客が姿を見せないため、従業員が行くと、客室のドアノブには「起こさないでください」という札がかけてあり、内部の浴室には目張りがしてあった。
女性従業員2人が気分が悪くなり、病院に運ばれた。別室には、ほかに宿泊客2人がいたが、チェックアウトしていた。
現場はJR神田駅近く。同署は一時ホテル前の道路の通行を規制し、周辺住民らに避難を呼びかけた。【町田徳丈、関東晋慈】
毎日新聞 2008年5月3日 19時35分(最終更新 5月4日 1時06分)