ニュージーランドのニュース

ニュージーランドで有罪判決を受けた最年少殺人犯ベイリー・クラリキは、刑務所で6年半過ごした後仮出所し、自宅謹慎の生活を楽しんでいる。

2週間前に仮出所した19歳の童顔の殺人犯は、住所の公表されていないオークランドの住所にケンタッキーフライド・チキンやバーガー・キング、ピザの宅配を頼んだ。出所当日には誕生日パーティが催され、180ドルの靴やステレオ、プレイステーションのゲーム機などをもらった。

クラリキに殺されたマイケル・チョイの母親リタ・クロスケリーには納得のいかない話だ。

「あの子に必要なのは勤勉や規律で、何でもしてもらうことではない。こんなことをしてやるのはばかげている。自分で働いてお金を稼いでから買うべきだ。」

クラリキは2001年、わずか13歳の時に過失致死で有罪となった。ピザ宅配員のチョイを野球のバットで殴り殺した若者グループの一人だった。

7人兄弟の末っ子として複雑な家庭環境で育ち、10歳で大麻を吸い、数校で「ブラックリスト」に載った。

クラリキの母親ロレイン・ウェストは、息子が「何年もできなかったことの埋め合わせを今している」とヘラルド紙に語った。携帯を持った事などなかったので、今メールの打ち方を練習している。

ただし足首には探知機がついていて家から一定の距離以上は離れられない。飲酒も固く禁止され、週1回尿検査を受けている。

「退屈だから芝刈りをするのが楽しいと言っています。」と母親は言う。

クラリキは変わったのか。

「態度が良くなって、人の言うことをもっと聞きます。善悪の判断がついてきています」と母親は言う。

クロスケリーは懐疑的だ。「様子を見たいと思います。でもあの子が変わったとはあまり思えません。」


社会   2008年5月18日