こんばんは。

　最近、職場に入った本。
　田嶋裕起氏の　「誰も知らなかった小さな町の『原子力戦争』」　　（ＷＡＣ）

　田嶋氏は前・東洋町長。
　氏は、町の財政再建と国のエネルギー政策への貢献のために高レベル放射性廃棄物処分場の文献調査に応募。しかし、町の内外からの反対運動の盛り上がりにより、町民の意識を問うために町長を辞任。出直し町長選にかけたものの、町の外から来た沢山氏に大差で敗退してしまいました。

　私、東洋町からの応募の話が表に出る前に、さる筋から「最近になって、ＮＵＭＯへあちこちの自治体からの問い合わせが相次いでいる。」との話を聞いていたのですが、この東洋町もその中の一つであったのでありましょう。

　この本は以前から買おう買おうと思っていたのですが、近所の小さな本屋にはなく、「昼休みに駅前まで買いに出るしかないな」と思っていたところ、職場に入りました。　


　この本を読むと、いろいろと考えさせられます。

　元は共産党の町議会議員で、原水禁の活動を行い、原子力発電にも反対したことのあった田嶋氏が我国のエネルギー問題や原子力発電の勉強を続け、最終的に文献調査応募の決断を下したこと。

　雰囲気で賛成・反対の立場をころころ変える議員達。（初めは対話重視、後に反対派に転じて新町長候補をバックアップ、町長選後は自分が応援した新町長を批判する人も。）

　パフォーマンス重視、自己満足、問題を「地方対国」の構図にすり替えてしまう知事。

　説明会へ事前参加申し込みもせずにやって来て引っ掻き回した町外の反核サーファーの方々。

　事前に何も調べてこない、あまりにも無知な記者。（町長自ら教えてあげたそうだ）

　冷静だった電気新聞と産経新聞を除く、マスコミの感情的な書き方、誤報、歪曲。

　インターネットを通じた事実無根のデマや誹謗中傷。

　田嶋氏の家に届いた、身の危険を感じるような恐ろしい内容のＦＡＸ。


　そして、私が最も気になったのが、反対派にまわった方の中に、高レベル放射性廃棄物処分場がどのやうな形で公募が行われ、どのやうなプロセスで建設に至るか、この最も重要なことも知らずに反対されていた方がいたこと。
　反対署名を町長に提出した代表者が公募のシステムを全く理解していなかった、との話には、絶句してしまいました。


　田嶋氏は「文献調査応募、即、建設決定、ではない。文献調査の間、原子力や廃棄物について町の皆で勉強した上で、住民投票で決めよう。」と主張、その住民投票条例案も作成していました。この提案は非常に現実的なものだと思うのですが、感情的な反対運動によって四面楚歌の状態になってしまいます。
　そして、最終的にはやり直し町長選で初の退廃を帰してしまったので有ります。

　この本には、甘利経済産業大臣による下記の言葉が紹介されています。

>　「安全性は120％確保されている。正確な情報が届いていないで
>判断を下すと、正しくない情報に左右される。誤解したまま賛否が
>はかられると、こういう結果が出る」


　原子力に関する施設の建設の話が持ち上がると、町の外から多くの原子力反対派が集まり、反対運動を繰り広げるのはどこも同じようです。
　彼らの主張の中には正しいものもあるのですが、例の「まともな推進派・反対派には相手にされない」トンデモ文書や、科学的根拠がないもの、やたらと恐怖を煽るもの、そして風評被害を煽るものが多く含まれます。
　これに対し、国や電力会社・産業界は、「判断は地元が下すもの」との考え、当事者であること、そして地元に波風を立てて迷惑をかけたくないとの意識から、あまり表立って応援が出来ずにいます。
　その結果が田嶋前町長の四面楚歌状態を招いたことを考えると、その一員としての責任を感じます。

　田嶋裕起さま、お疲れ様でした。

　国のエネルギーと町の発展に対する貴方の気持ち、そして信念を持った真直ぐな生き方に、私は感銘を受けました。



　さて、判決です。（いしかわじゅん風）

　デマを広めたり、自宅への脅迫行為をしたり・・・左翼や市民団体って怖いですね。

　私の知人Ａも原子力関連のホームページを潰されましたし、Ｂは自宅へ嫌がらせの電話をされました。
　嫌がらせの電話やＦＡＸ、ｅメールの話は他でもよく聞きます。これは彼らの常套手段、とのことでありましょうか？



　実は私も、前に済んでいた集合住宅の住民全員が、ある市民団体メンバーから貼紙で脅迫されたことがあります。
　これがまた、行政や会社は何もしてくれないんですよね。自治体は完全無視ですし、会社に至っては、オール電化営業への悪影響が懸念されるから我慢しろ、ですから。
　妻や同じ集合住宅の奥様方は、子供に危害が及ぶのではないかと非常に心配し、怖くて貼り紙も剥がせなかったわけで。それよりオール電化が大切なのかよ、と怒り心頭。

　一番頭にきたのは、朝日新聞がこの市民団体を取材し、記事で褒めていたことでありますな。


　・・・あぁ、また書いてしまいました。２〜３日中に自主的に消しますね。

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