2008年5月18日(日)「しんぶん赤旗」
国立医療センター独法化
夜勤看護体制は過酷
高橋議員
(写真)質問する高橋千鶴子議員=16日、衆院厚生労働委 |
日本共産党の高橋千鶴子議員は十六日の衆院厚生労働委員会で、国立高度専門医療センター(ナショナルセンター)の独立行政法人化について、「医療提供体制がしっかりとられているか」とただしました。
ナショナルセンターは国立がんセンターなど六つのセンターから成り、国の医療政策の中核を担っています。政府の、独法化により研究開発が進むという言い分に対し、高橋氏は、実際には、多くのナショナルセンターで看護師の二人夜勤がまん延し、夜間時に緊急処置が入ると三十人以上の患者を一人でみなければならないと指摘。月九回以上の夜勤も常態化しているとし、「こういう状況を放置していいのか」とただしました。
舛添要一厚労相は「ナショナルセンターだけでなく、大変過酷な勤務条件にあることは認識している」と答弁しました。
高橋氏は、「国が責任をもつセンターでこそ、モデルとなる体制をとるべきだ」と主張。宮城県の国立西多賀病院で深夜勤務が三人から二人体制になり、筋ジストロフィー患者が「看護師の休む時間もないほどのとても忙しい様子。今まで通りの対応が可能なのか」と訴えた手紙を紹介し、対策を求めました。
舛添厚労相は、「改善に全力を挙げる」と表明しました。