◆Story◆ |
星歴(せいれき)・2×××年。世界戦争が多く起こり、地上が壊滅まで追い込まれた。 女性の誕生率は極度に減少し、少年達は兵士として戦場に送られる為、管轄は違うが、どちらも軍の施設内に置かれていた。 そして施設の少年達は、生まれてからすぐに親の顔も知ることなく母親から引き離され、軍の管轄内の施設にて育った後、戦闘能力が優れていると判断された者だけ、戦闘兵器として改造を施されるのであった。 その中で、未だあどけなさが残る少年――響(キョウ)は戦闘能力において最も優れていた。しかし同時に彼は、無闇に争い、人を傷付ける事を嫌う性格でもあった。 『キョウ、お前がこの現状に苦しんでいるというのならば、俺が変わりにお前になってやる』 ――救われるかもしれない。今なら。 そう思ったキョウは、ヒビキの魂を受け入れることとなる。 その後、ヒビキは戦場にて、更なる功績を幾つも残した。――“大切なキョウ、お前を守る為”。 ――なんて脆く、儚いのだろう。命は。その儚いものが散る瞬間が、どれだけ美しく、快感であるか。 次第にキョウ、否、ヒビキは周囲、そして敵軍から、“赤刃(セキハ)の堕天使”と呼ばれるようになっていた。 そして数年後―― 自分達が住んでいた、<チキュウ>に最も同等した星を選び、そして<人間>は、移住した。 その移住した星で、またもや争いが起こり、そしてキョウとヒビキが巻き込まれていくことになるとは知らずに――…… |