[オーマイニュース クァク・チンソン記者] 1月1日になされた第4次日本文化開放以後、文化開放によって現われた弊害が深刻だ。 その中でも放送アニメーションは、一部のケーブル放送社の倫理意識不足によって日本色にひどく染まっている。 「シバムラ」「ハラ」などの日本の名前、そしてアニメーション中で日の丸が我が国の子供たちに何の規制もなく露出されているのだ。ケーブル放送トゥーニーバスの<ガンパレード・マーチ>はそのような問題点を端的に示す例だ。 アニメの背景のあちこちに日本の文字が入り、そのうえ主人公の弁当には日の丸がささっている。 こうした「日本色」が批判能力の足りない子供達にそのまま放映されている。
トゥーニーバスを楽しんで見ているキム・ジヌ(13・テジョン市)君。 「日本のアニメに出てくる日の丸を見てたいへん驚きました。 インターネットを通じて日本の作品だということは知っていましたが、実際、アニメの主人公が持つ日の丸を見たら変な気分がしましたよ。」
幼い視聴者を持つ父母たちも憂慮を表わした。 チェ・ヨンシン(37・主婦)氏は「子供がアニメ好きなんですが、ちょっと(日本色が)激しい面があって心配になります。 放送局には規制が全くないようで残念です。」と指摘した。
アニメーションの日本の占領は、もちろん一日二日のことではない。 1月だけでもトゥーニーバスで放送される新作13本のうち12本がすべて日本の作品で構成されている。 問題は「ガンパレード・マーチ」,「犬夜叉」,「フルーツバスケット」など、いずれも日本色の濃い作品で構成されているという点だ。 日本文化開放に方針に合わせた決定だといっても、放送局は6〜15才までの幼い視聴者を主な対象とするアニメーションだということを忘れているようだ。
日本のアニメーション「犬夜叉」のファンサイト(http://my.dreamwiz.com/inuyashada/inu.htm)では、掲示板でのアニメーション主人公の韓国語名の使用を全面禁止している。 また、韓国語名の掲示文を通知なく削除したせいで、多くのネチズンたちの反発を呼んでいる。 この一例は放送アニメーションの「日本色」が視聴者たちに影響を及ぼしているということを示している。
これまで放送アニメーションは子供たちに大きな情緒的影響を及ぼす可能性があるという点から、自律的・他律的に倫理的規制を加えてきた。 倫理的規制というのは、日本名称の韓国式への転換,日の丸や猥褻な内容をコンピュータ作業で選り分けることなどを意味する。 これまでこうした倫理的規制は、国民的反日感情とともに日本文化に対する規制があったからこそ守られてきた。
だが、日本文化開放の決定を一部のケーブル放送が放送アニメーションに対する最低限の倫理的規制まで解除する道具として利用するという、大きな問題として現われている。 想像して見よ。80年代に大人気を呼んだ「キャンディ・キャンディ」の主人公キャンディとテリウスが日の丸を持っていたとすれば、おそらく多くの人々が驚愕しただろう。 それを今の状況と比べて見よ。 幼い視聴者たちに日の丸と日本の文字が及ぼす影響が直接的に分かる。
どの国でも幼い視聴者たちが見る茶の間のテレビアニメーションに他国の国旗を堂々とさらしたりはしない。 いや、それ以前に一部のスポーツアニメーションを除くアニメーション製作は無国籍ストーリーとして作られるため、国旗自体が現われないと言ったほうがより正しい表現だろう。 だが、唯一日本のアニメーションだけは日の丸と日本列島地図、そして日本色が乱発していることに注視すべきだ。
これを他の国家のアニメーションとの公平性の次元で考えるのは間違っている。 公平性という理由で日の丸の放映を許容すべきだというのは極めて愚昧な行動だ。
少なくとも幼い視聴者が楽しんで見る放送アニメーションに日の丸や日本地図などの「日本色」が現われることは阻止しなければならない。 これは幼い視聴者たちに日本文化に対する歪曲された幻想を持たせる可能性があるからだ。
だが、トゥーニーバス関係者は筆者との電話で、「日本文化開放の流れにあるので、今後も(日の丸放映など)アニメーション原作をそのまま放映する方針だ」との立場を明らかにした。
文化観光部は放送アニメーションの「日本色」の問題点の指摘にある程度うなずきながらも、「事実上、アニメーションに日の丸が現われ、日本の文字が現われるのは放送局の倫理問題だ。 強制的に統制はできない」との原論的立場だけを繰り返した。
アニメーションを見て夢や希望を育むべき子供達が、アニメーションの中で「日の丸」や「日本の主人公の名前」に熱狂する現実、これが日本文化開放による我が国のテレビ放送の現状である。 /クァク・チンソン記者 (iboresky@hotmail.com)
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