6歳の男児。おねしょが治りません。オムツをさせ、夜中にトイレへ行かせますが、3日に1回はオムツがぬれています。起こさないと、夜間に2度は大量のおしっこをします。寝る前は水分を取りません。(静岡県、母親)
夜、寝ている間におしっこを漏らすことを「おねしょ」と言い、6歳を過ぎても月に数回以上あれば「夜尿症」と言います。毎日おねしょをする子は、2~3歳で約14%、5~6歳で約3%。小学生でも毎晩のおねしょに悩む子は少なくないのです。夜尿症対策の大原則は「起こさず、あせらず、怒らず」です。
たいていは、成長してぼうこうが発達すると解消します。しかし、尿路感染症や先天的な尿路の病気、ホルモンの異常の場合もありますので、小児科医に相談しましょう。
夜尿症には、おしっこの量が多い「多尿型」、ぼうこうの容量が小さな「ぼうこう型」、両方を兼ねた「混合型」の3タイプがあります。タイプを調べておくと診察がスムーズです。
おしっこ量を確認するには、まず寝る前に排尿し、紙おむつをします。朝の紙おむつの重さから、元の紙おむつの重さを引くと、一晩のおしっこ量が出ます(1グラム=1ミリリットルで換算)。普通は約200ミリリットル。250ミリリットル以上なら多尿型です。
次に、ぼうこうの容量を確認します。もうダメだ!というまで我慢した後の排尿量「がまん尿量」を調べます。通常、6歳で150ミリリットル以上、9歳で250ミリリットル以上です。
また、おねしょには「24時間型(昼夜の区別なく何度も排尿する)」、「寝入りばな型」、「早朝型」もあります。頻回に排尿するなら、排尿をギリギリまで我慢する練習をさせましょう。
毎日新聞 2008年5月18日 東京朝刊