
中学2年生だった福岡県筑前町の森啓祐君(当時13歳)は、おととし10月、「いじめられてもう生きていけない」というメモを残して自殺しました。展示会は、生きていればこの春迎えるはずだった森君の「卒業式」として両親が開きました。福岡市中央区のホテルの会場には、幼いころのあどけない表情をとらえた写真や、家族でバレーボール大会に参加したときの写真、あわせて70点と、制服や体操服などの遺品が展示されています。そして、「あなたは13歳まで精いっぱい生き、優しい心と笑顔を多くの人に与えてくれました。あなたの優しさを忘れません」と書かれた、手作りの森君の卒業証書が飾られています。母親の森美加さんは「息子も生きていれば卒業式を迎えるはずでした。あれから1年半がたちましたが、いじめの問題を忘れずに考えるきっかけにしてほしい」と話しています。この展示会は、福岡市中央区の「西鉄グランドホテル」で3日の午後4時まで開かれています。