埼スタ無法地帯!サポーター大暴動
<浦和・G大阪>円陣を組み勝利の儀式を行うG大阪イレブンに、浦和・闘莉王が抗議
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Jリーグで前代未聞の“暴動”が起きた。首位の浦和は17日、埼玉スタジアムでG大阪と対戦し2―3で敗れたが、誤審や勝利を喜ぶG大阪の挑発的な行為をめぐり、選手間で小競り合いがぼっ発。試合後は両サポーターとも暴徒化し、パトカー30台、警官、機動隊など警察関係者が約150人出動する非常事態に発展した。Jリーグの裁定次第では、勝ち点はく奪などの厳罰が下される可能性も出てきた。
日本サッカー史に汚点を残す暴動がぼっ発した。試合後のゴール裏は応援用の旗から外された金属棒がヤリのように飛びかい、ペットボトルが乱舞した。アウェー席を囲む緩衝地帯の高さ2メートルを超す防御ネットはなぎ倒され、両軍サポーターが入り乱れた。ピッチ上で異常に気づいた浦和・岡野がやめるよう声をかけたが、暴徒化したサポーターは止まらなかった。
興奮したG大阪サポーターの35歳男性は観客席のフェンスから押し出され、ピッチとスタンドの間にある深さ約3メートルの堀に落下。右足首骨折の疑いがあり、救急車で運ばれた。埼玉スタジアムは厳戒態勢が敷かれ、30台ものパトカーがサイレンを鳴らし、自動車警ら隊、機動捜査隊を含む警察関係者約150人が出動する事態となった。
岡田主審の誤審が引き金だった。前半44分、明らかに浦和ボールのスローインをG大阪に与え、浦和にとって痛恨の2失点目となった。闘莉王が「ひどい。あれでは試合が荒れる」と怒れば、相馬も「ミスジャッジが多過ぎる。これでは審判が主役。悲しい」と嘆いた。ある選手は「あんな判定では熱くなって殺してやろうという気にもなる」と過激だった。浦和サポーターが地鳴りのようにブーイングを起こし、異様な雰囲気が漂った。
G大阪の挑発行為が火に油を注いだ。今季から勝利のたびに円陣を組み、喜び合う儀式「輪になれ、なにわ」を導入。だが、浦和の聖地で敢行するのは危険すぎた。「喜び方にも限度がある。場所を考えてやれと言いたい」。闘莉王が注文をつけ、相手バレーが「FU○K」と応戦して選手同士の小競り合いがぼっ発。G大阪サポーターが浦和をののしり始め、暴動を過熱させた。
試合後はアウェー席の出口を約5000人の浦和サポーターが封鎖。あちこちで乱闘騒ぎが起こり、11人がケガをして医務室に運ばれた。浦和東署などの調べでは、試合前にアウェー席から投げ入れられた水風船が浦和サポーターの子供に当たったことが騒動の発端。双方のサポーター代表者が話し合い、G大阪側が謝罪して事態は収拾した。試合終了から約3時間アウェー席に残された約1000人のG大阪サポーターは、機動隊の特殊車両や貸し切りバス16台で近隣の駅に“護送”されて帰途についた。
対応に追われた浦和の藤口社長は「細かな検証はこれから。だが、物を投げるのは言語道断。互いに挑発行為はやめようと話し合った」と話すにとどまり、今後の処分、対策の明言は避けた。国内を代表する2クラブが起こした騒ぎが与える影響は小さくない。黄金カードの名声は最悪の結末とともに、地に落ちた。
[ 2008年05月18日 ]
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