J1第13節第1日(17日、浦和2−3G大阪、埼玉スタジアム)浦和がG大阪に2−3で敗れ、11試合ぶりに黒星。今季途中の3月16日から指揮を執るゲルト・エンゲルス監督(51)就任後ではリーグ戦初黒星となった。不可解な判定から致命的な失点を喫したこともあり、試合後は両軍がもみあい、サポーター間でも会場出口封鎖の騒動に発展。リーグ中断前の最終戦は、後味の悪さだけが残った。
埼玉スタジアムのピッチが戦場と化した。両軍あいさつが終わった直後、G大阪が全員で大きな輪を作り、勝利の儀式「ワニナレナニワ」で喜びを表現。本拠地での“屈辱行為”と見た浦和MF闘莉王とFWエジミウソンが、その輪に飛び込んで止めようとする。儀式は終わらず、両軍もみくちゃ、乱闘寸前。
「喜ぶといっても限度がある。相手を傷つけたりナメるようなことはしてはいけない。あんなことをするのはプロじゃないし、場所を考えてやらないと、こっちも黙ってない」と闘莉王がまくし立てた。
伏線は試合結果に直結した不可解な判定。0−1の前半ロスタイム、G大阪FWバレーのドリブルが大きくなり、浦和DF阿部が体を入れて、ボールは右サイドラインの外に出た。どう見ても浦和のスローイン。しかし、岡田正義主審と副審はどちらのボールか判定を下さず、ボールを取ったバレーがG大阪MF二川へスローイン。走り込んだFW山崎にパスが渡り、2点目を奪われた。
主審に事情説明を求めた主将MF山田にイエローカードが出され、ハーフタイムにもGK都築が異議を唱えて警告。
「最近、Jリーグでこういう試合が多すぎる。主役は俺らなのに、あの人(主審)が主役として試合を動かしていた。寂しいです」とMF相馬は吐き捨てた。
中村修三・強化本部長は「2つのプレーについて意見書を出す」と、前半44分にFW高原がペナルティーエリア内で倒されたプレーと、同ロスタイムのスローインの場面について、週明けにJリーグへ意見書を出す。
浦和は得失点差で首位の座はからくも守ったが、遺恨と後味の悪さが残された。
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