現在位置:asahi.com>デジタル>日刊工業新聞ニュース> 記事 米IBM、太陽光発電のコストを大幅に削減できる技術開発2008年05月16日 米IBMは15日、太陽光発電の普及でネックとなるコストを大幅に削減できる革新技術を発表した。大型レンズを介して一点に集めた太陽エネルギーを即時冷却して発電に適した状態に制御する仕組み(写真=装置)。第33回IEEE光起電スペシャリスト・カンファレンスで同日詳細を明らかにした。
虫めがねで光を集約する原理を活用する。通常はレンズを用いて太陽エネルギーを凝集すると、1600度C以上となり、太陽電池には使えない。IBMは半導体で培った液体金属冷却技術を応用し、発電に使う太陽電池を1600度C以上から85度Cまで即時冷却することに成功した。
たとえば、通常方式では太陽エネルギーが1平方センチメートル当たり約20ワットしか得られないが、新方式では同約230ワットまで対応。これを75ワットの利用可能な電力に変換して使用する。同電力は一般的な太陽電池で得られるエネルギーに比べ約5倍に相当する。
液体冷却技術はガリウムとインジウムの化合物で生成した極薄の液体金属層をチップと冷却ブロックの間に使用。この層は熱インターフェース層と呼ばれ、温度が低く保たれるようにチップから冷却ブロックに熱を伝達する。同技術の実用化により、太陽電力を低コストで供給する道が開けた。
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