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【四川大地震】約100時間のサバイバル 生死を分けた飲尿 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:四川大地震
【北京=川越一】中国・四川大地震は発生から17日で6日目を迎えたが、生存率が著しく低下するとされる被災後72時間を経過した後も、がれきの下から救出される「奇跡の生還」が相次いだ。たばこを食べ、尿を飲んで生き延びた人も。派遣された日本の国際緊急援助隊を始め、被災各地では、さらなる「奇跡」を信じ、懸命の救助活動が行われている。
「とにかく食べるものと水を探した」。16日午後、四川省綿陽市北川県で救出された彭(ほう)志軍さん(46)が約100時間を生き延びた様子を、中国国営新華社通信に語った。
12日の地震発生時、医薬品会社の出入り口にいた彭さんは、がれきの下敷きとなり、身動きが取れない状態に。唯一、動かすことができたのが右腕だった。
「自分で自分を救うしかない」。まず、ベルトを外し、痛みが走る左腕を固定。その後、衣服のポケットを探ると、半分ほど残ったたばこと数枚の紙ナプキンが出てきた。たばこを崩し、葉を食べた。それがなくなると紙ナプキンをちぎって食べた。のどが渇いた。「脱いだくつに自分の尿をためて飲んだ」。
近くに10人以上が埋まっていた。皆に自分の尿を飲むように呼び掛けた。勧めに従った男女3人は彭さんとともに救出されたが、「飲尿を拒んだ人は、1人、2人…と死んでいった」。水分の補給が生死を分けた。
阪神大震災では、発生から24時間以内の生存率は70%を超えたが、48時間後、72時間後と時間が経過するたびに30%以下、15%と低下。「72時間を過ぎると生存率が1割弱まで低下する」(総務省消防庁)。