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四川大地震:埋葬進まず衛生状態悪化

 【北川(中国四川省)鈴木玲子】中国・四川大地震で、震源地のぶん川(ぶんせん)県や震源に近い北川(ほくせん)県では犠牲者の埋葬がはかどらず、衛生状態が急速に悪化している。生き埋めになった人々の救助を優先するなどしているためだ。天気が良ければ日中の気温は20度を大きく上回り、遺体の腐敗が進んでいることから、感染症のまん延が懸念されている。

 記者が16日、現地取材した北川には人民解放軍がヘリコプターで援助物資をピストン輸送していた。河原の臨時ヘリポートの周囲にも、多くの遺体が横たえられている。ほとんどは毛布や布団で覆われているが、風で吹き飛ばされ、何もかぶせられていない遺体もある。

 遺体の腐敗は早く、腐臭が広い範囲に漂う。新華社通信によると地元当局者は「遺体の袋が大至急必要だ」と訴えている。

 また、地区によっては川などの水を直接口にしているという。

毎日新聞 2008年5月17日 2時30分

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