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【長野】

セクハラや暴力、4割超が経験 介護士・看護師意識調査

2008年4月30日

 介護福祉士や看護師を対象にした県の調査がまとまり、勤続年数が短く、4割以上が利用者やその家族からセクハラ(性的嫌がらせ)や暴言、暴力を受けた経験があることが分かった。

 調査は、女性が多い介護や看護の職場状況を把握し、女性が働きやすい環境整備に必要な改善策の検討資料にするのが目的。昨年8月、県内の介護福祉士2535人と訪問看護ステーション事業所の看護師610人に調査票を配布し、858人から回答を得た。女性が821人、男性が37人だった。

 勤続年数は5年未満が46・3%で、平均は勤続6年3カ月。月額賃金は25万円未満が全体の63・9%を占め、平均は20万2900円余だった。

 「利用者やその家族からセクハラを受けた」は40・9%。そのうち「身体に触られた」が75・2%、「性的な言葉を掛けられた」が67・0%と多く、「手を握らせてくれと言われた」21・1%、「抱きつかれた」18・2%だった。

 「利用者やその家族から暴言や暴力を受けた」は47・3%。内訳は「罵声(ばせい)や叱責(しっせき)を浴びせられた」が80・5%で、「介護を拒否された」43・3%、「殴られた」36・7%と続いた。

 自由意見では「精神的、体力的に重労働の割には賃金が見合っていない」「利用者からのセクハラや暴力にはただ我慢している」「恒常的に人手不足」などの声が寄せられた。 

 (吉岡潤)

 

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