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中国四川省紫坪鋪(シヘイホ)多目的ダム建設事業に関するコンサルタント業務の受注について
平成13年11月19日
電源開発株式会社
当社はこの度、中国の「西部大開発※1」における最初の大規模な円借款プロジェクトである「四川省紫坪鋪(シヘイホ)多目的ダム建設事業」に関するコンサルタント業務を、中国四川省紫坪鋪開発有限責任公司より受注いたしました。
主な業務は、詳細設計、入札評価、施工監理等に関するアドバイザー業務及び技術移転です。
本業務は本年11月より2006年12月まで約5年間にわたって実施する予定であり、受注金額は総額で約9億円です。2001年8月にコンサルタントの競争入札が実施され、当社はローカルコンサルタントである国家電力公司成都勘測設計研究院と共同で応札し、契約に至ったものです。
本業務受注により、当社の海外コンサルティング業務実績は、累計で58カ国、194件目(中国においては21件目)になりました。
  • 「四川省紫坪鋪多目的ダム建設事業」について

  • 本事業は、2001年3月に、国際協力銀行と中国政府間で、総額約322億円を限度として締結された円借款事業で、2000年度対中国円借款事業の中で最大規模の事業に位置付けられます。
    本事業計画は、「紫坪鋪多目的ダム」を建設することによって、揚子江支流の岷江(ミンコウ)本流上流部の水資源を総合的に開発・利用し、都市部産業・生活用水供給、洪水防止、発電、灌漑、環境保全用水の供給等を行うものです。四川省の省都・成都市から北西約60kmの都江堰市(トコウエンシ)麻渓郷(マケイゴウ)に位置するプロジェクトサイトに、高さ156mのコンクリート表面遮水壁型ロックフィルダム、洪水吐、発電用水路、及び発電所(19万kWx4基)を建設します。
    主な計画諸元は以下の通りです。
    設備出力 76万kW (4×19万kW)
    流域面積 22,662km2
    最大使用水量 856m3/sec
    有効落差 100m
    ダム コンクリート表面遮水壁型ロックフィルダム
    (高さ:156m、堤長:664m)
    発電所 地上式
    水車 21.714万kW×4基
  • 当社が行うコンサルタント業務概要

  • 契約相手方 四川省紫坪鋪開発有限責任公司
    業務の内容 ローカルコンサルタント「国家電力公司成都勘測設計研究院(CHIDI)」と構成する共同企業体により、以下の業務を実施します。
    ・国際競争入札に関する助言
    (入札書類レビュー、契約手続に関するアドバイス)
    ・建設期間中の設計に関する助言
    ・施工監理に関する助言(建設期間中の工程、品質、コスト管理他)
    ・環境保全に関する助言
    ・技術移転(研修受入)
    業務期間 2001年11月より62カ月(予定)
    受注金額 約898百万円(うち当社分は、約509百万円)
  • 本事業実施の背景・経緯
    1. 中国西南地域は豊富な水資源を有するものの、水利施設の不足により十分に活用されておらず、干ばつや洪水への対応能力も不十分です。一方で、国内政策では、火力代替としてのクリーンな水力発電や河川環境改善を必要としており、水資源開発のポテンシャルは極めて高く、かかる状況から、中国政府は内陸部開発(一般に「西部大開発」と称される)の一環として、水資源の合理的開発および有効利用に高い優先度を与え、水資源活用による経済発展に併せて、電力や河川環境に関する環境負荷軽減の実現を目指しています。
    2. 四川省内を流れる岷江中流の都江堰から水供給を受ける成都近郊の灌漑地域では、河川水の優先利用を生活・工業用水に与えているため、乾季における灌漑用水不足が生じています。また、今後の経済発展に伴い、ますます生活・工業用水の需要も高まることが予想されます。さらに、将来の電力需要増加(需給ギャップ)にいかに対応するかも大きな課題となっています。
    3. 紫坪鋪多目的ダム建設計画は、岷江上流に多目的ダムを建設することにより、成都市の逼迫した水需給バランスを安定化し、生活・工業、灌漑、環境の各用水を確保すると同時に、水力発電によるクリーンエネルギーにて省内の高まる電力需要に対応し、かつ洪水防止の機能も合わせ持つものであり、経済活動が大いに活性化するものと期待されています。
    4. 中国政府(四川省人民政府)は本計画の建設資金を日本の円借款に求め、約322億円を限度とする資金供与が合意されました。本年8月、本計画に関するコンサルタント選定のための入札が行われ、当社グループが応札したところ第1位に指名され、交渉の結果、契約条件につき合意に達し、今般、契約締結に至ったものです。
    ※1)
    「西部大開発とは」東部沿海地域に比べ、社会・経済発展が立ち遅れていた西部地域(西南、西北の12省市自治区が対象)に今後の開発の重点を移行しようとする中国の発展戦略。1999年6月に江沢民主席が実施を提起し、2000年度の重点経済政策の一つとされた。インフラ建設も重点事業の一つに位置付けられており、本件「紫坪鋪多目的ダム建設事業」は2000年4月に発表された10大プロジェクトの一つである。
    中国四川省紫坪鋪(シヘイホ)多目的ダム建設事業位置図
    (クリックで拡大)
    以上
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