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【政論】いかがわしい自民党の「二重基準」 (1/2ページ)
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福田康夫首相や自民党への支持が低調な理由を考えてみた。
与党は4月末の歳入関連法に続き、5月13日に暫定税率を10年間保障する道路整備特別措置法案を3分の2の多数を持つ衆院で再議決した。「ねじれ国会」で憲法の規定を行使することは、伝家の宝刀にも値しないほど当然になりつつある。
ひるがえって自民党内には後期高齢者医療制度や年金記録問題などを念頭に「福田さんが首相になる前の問題だ」といった同情論が根強くある。「今までの政権が積み残したツケを背負った首相は、自分がやりたいこともやれない」という論法だ。それも一面の事実だろう。
しかし、衆院再議決が可能となったのは、小泉政権下で行われた3年前の郵政選挙で自民党が圧勝したからだ。決して福田首相の力ではない。首相の力量不足を批判した上で再議決を主張するなら分かるが、今までのツケは首相以外の責任とするのでは筋が通らない。政権交代しても清濁併せのむのが与党だろうに、実に都合が良い二重基準を駆使している。