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義足ランナー、五輪へ道 スポーツ仲裁裁判所が裁定

2008年05月17日00時06分

 【ロンドン=村上研志】スポーツ仲裁裁判所(CAS)=本部スイス=は16日、両脚に障害をもち、カーボン製の義足の陸上男子スプリンター、オスカー・ピストリウス(21)=南アフリカ=が北京五輪など一般の大会への出場を求めたことについて、認められるとの裁定を下した。

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義足を付けて練習するピストリウス=AP

 国際陸連は義足が人工的な推進力を与えるとして認めなかったが、義足で受ける利益が科学的に十分証明できないとしてこれを覆し、ピストリウスが当該の義足で走る場合に限って一般の大会出場を認めた。将来、科学的研究が進み、有利性が証明されれば新たな判断が下る可能性を示した。

 国際陸連は裁定を受け入れると発表した。ピストリウスは最も出場の可能性が高い400メートルの個人記録でも参加標準タイムに達しないが、南アが参加すればリレーチームでの出場ができる。

 ピストリウスは障害者陸上で、両脚に障害があるクラスで短距離3種目の世界記録保持者。国際陸連は本人と共同で義足が有利に働くかをテスト、今年1月に研究者の報告をもとに義足は規約で禁じる「競技力向上を手助けする人工装置」とした。

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